ネパールに来て○キロ太った話

ずっと149cm45kgだった私。
ネパールに来て初期には腸チフスで一週間ほど寝込み、続けて歯の矯正をしたのと、十二指腸潰瘍が悪化したのも手伝って元の体重より一時はガクッと瘦せてしまったのですが、こっちへ来て1年を過ぎたころから少しずつ太り始め、ネパールの風土になじむ形で現在自分史上最高の50kgをキープ中!!!

↑ガクっと痩せてた時の写真。

痩せてた頃に仕立てた民族衣装のサリーやクルタはほとんどピッチピチで着られなくなり、また仕立て屋さんに持って行ってサイズ直しました。
この身長で50kgというのは、日本ではなかなかのデブと言われると思いますが、ネパールでは「ちょうどいい」、なんなら「あともうちょっと太ったらめっちゃ可愛い」ぐらい言われます。
まあでも年も年ですし、三人産んでて運動一切してないので、痩せて皮がたるんでるよりは、多少パンと太ってるぐらいが健康的で見た目的にいいと思っています。慰めなんかじゃありません。

ある土地に長く住むとその土地の空気に慣れ、だんだんいろんな感覚もその土地の人のそれに近づいてくるものです。よく子どもはスポンジのようと言いますが、大人もなかなか柔らかいんですよね。
ちなみにこの前5㎏も太ったと日本にいる兄に話したら、

「いいじゃん、健康なら。どんどん太れ!」

って言ってくれました。
いや、「言ってくれました!」っつって喜んでいいのか?
日本へ戻って少ししたら「うわっ、、自分デブ。。。」と感じるのでしょうか。ちょっと楽しみです。

はじめてのチベット族との出会い

ネパールにはたくさんの民族がいて、わたしもまだまだ知らない民族がたくさんあるぐらいなのですが、この間初めてチベタン(チベット族)の方に会いました。
ポカラのヘムジャという地域に彼らのひとつの集落があり、チベット族の人々が密集して暮らしています。

「名前は?」
「ナワン」
「あなたは?」
「カルマ」
「苗字は何?」
「苗字はない。」
「苗字ないの!?」

南インドの友だちにも苗字がなく、パスポートなどには便宜上父親の名前を使う(自分の名前がまさひろで父親の名前がひろしだとしたら、’ひろし まさひろ’のように)と聞いたことがありますが、チベットの人たちにも苗字はないとのこと。

彼らの集落には自分たちの学校があり、そこでは「ネパール語」以外の教科は民族語であるチベット語で授業が行われるそうで、自民族の言葉を話せる人がガクッと減っている今のネパールで、20代の彼らはお互い民族語を話しコミュニケーションを取っていました。
他の民族に比べて仲間意識が強いようで、私が見た限りでは友だちなんかもチベット族の人たちは同民族の人同士つるんでることが多いような。

ナワンが、ローカルの小さなお店でおきまりのネパール餃子モモと、私の好物チベットのテンドゥク(鶏だしのスープのすいとんのようなもの)をご馳走してくれました。
お店のお姉さんともチベット語で会話していてなんとも和気あいあいとした感じ。

個人的に民族のカルチャーや民族語の問題に興味のある私は、ここぞとばかりにナワンに

「チベット族の人は、インターカスト結婚は少ないの?」

と質問。
多民族国家のネパールでは、昔から他民族同士の結婚は許されない例が多く、21世紀のいまだに親同士が決めた同じカースト同士のお見合い結婚が多いのも現実。
田舎の方では、彼氏や彼女がいるのがバレた瞬間、親が他の人を探してきてすぐに結婚させられてしまうというケースも多く、そんな話を最近立て続けに二件も聞いたところでした。

ひとつは近所の観光者向けホテルで働く20歳の男の子の話。
ポカラに初めて来た一週間、家が決まるまで私たち家族もそこでお世話になったので、ホテルの前を通るたびに挨拶をして彼と話をするのですが、彼は田舎からポカラに来て住み込みで仕事をしています。
ある日ホテルの前のテラスに、暗い顔をした彼が座っていました。

「元気?」
「いやちょっと問題が。。」
「どうしたの?」

話を聞いてみると、地元にいる付き合って4年になる年下の彼女が、近々別の人と結婚させられそうだと。
どういうこと?とさらに掘り下げると、「彼氏」がいることが親にバレ、他の男性と政略結婚させられそうだとのこと。
それでちょっと待ったの話し合いをしようとしたのですが時すでに遅し、数日後に本当に結婚させられてしまったそうです。すごく落ち込んでいましたが、もう決まってしまい覆らないのでどうしようもない。。と諦めるしかないと言っていました。

で、話を戻しますが、チベット人のナワン曰く、チベット族はいまだに多民族同士の結婚は少なく、集落の中でお見合いのような形で結婚することが多いそうです。
他にもいろいろ聞きたいことはありましたが、多民族国家のネパールの中でもマイノリティーであり少し他の民族との間に独特な「距離」のあるチベット族の彼らの生活と文化に、私は「凛とした芯と孤独さ」を感じたのでした。

次ページではポカラでの微笑ましいひとコマをご紹介!