おもちゃ病院って?

日本おもちゃ病院協会は、こわれた「おもちゃ」を原則無料で修理し、新しい生命を与えることに価値を見出し、生きがいを感じているボランティアグループで1996年に全国組織化しました。
現在協会会員のおもちゃドクター1,407名(2017年3月31日現在)が全国各地でおもちゃ病院活動を展開しています。

日本おもちゃ病院協会HP

以前から名前だけは知っていたこのおもちゃ病院。ですが一度も行ったことはありませんでした。
どんなおもちゃを、どのようにして、治療しているのか。
そして、そこで治療を行うお医者さんたちはどんな人なのか。
とても興味が湧き、思い切って病院に行ってお話を聞いてきました!

千葉きぼーるのおもちゃ病院へ…

おもちゃ病院

おもちゃ病院は、そのほとんどが毎日開院しているわけではなく、月1、2回公共スペースを借りて開院しています。
今回お邪魔させていただいたのは、千葉きぼーるの4階子供交流館のおもちゃ病院です。毎月第3土曜日に10:00〜16:00まで治療を行っています。
この日は院長さん含め、6人のお医者さんが一生懸命治療に当たっていました。
近づいて治療を見せてもらうと…

机の上いっぱいのおもちゃと工具!!
なかなかメカニックな治療で、一般の人が治すにはかなり時間がかかりそうだし大変そうです!!
これを16時までに治すよう頑張る!っていうんですから…もうお医者さん方すごいな、の一言に尽きます…。

ちなみに手前のアンパンマンのおもちゃは、中に小石が詰まって動かなくなってしまったんだとか。

ちなみにおもちゃ病院でおもちゃの治療を頼む際には、まずこちらのカルテを書きます。
名前から病状まで詳しく分類されており、本物の病院のカルテのようでした!

治療が終わったおもちゃとご対面

しばらく院内の写真を撮っていたところ、完治したおもちゃを女の子とその家族がお迎えに来ました。
そこでちょっとだけお話を聞かせていただきました!

Q.「この子のお名前はなんですか?」
女の子「ふじちゃん!

Q.「ふじちゃんか〜、かわいい名前だね!ふじちゃんはどこを病気してたんですか?」
お父さん「声をかけると歩くおもちゃだったんですが、足が折れて歩けなくなってしまったんです。今ちょっとふじちゃんの体を見てみたら、どうやら折れた部分を新品のパーツに替えてくれたようです!」

Q.「なるほど、それはふじちゃんも痛かったですね…。このおもちゃ病院にきたのは初めてですか?」
お母さん「はい。人づてに聞いて知ってはいたんです。今回ふじちゃんがケガしてしまったので連れてきました。」

Q.「そうだったんですね。あ、おねえちゃん(女の子)、今回の治療には満足してる?」
女の子「うん!大満足!!

その後、「ありがとうございました!!」とお医者さん方に大きな声でお礼をいうと、女の子は笑顔で帰って行きました。
私もお医者さん方もほっこり…笑

院長の吉田Dr.にインタビュー

千葉おもちゃ病院の院長吉田勲さんに、おもちゃ病院でボランティアを始めたきっかけや、ボランティアを続ける理由など、詳しくお話を伺いました。

A.「吉田さんがおもちゃ病院でのボランティア活動をスタートさせたのはいつですか?」
Q.「もう10年以上前ですね。」

A.「このボランティアを始めたきっかけは?」
Q.「定年退職を機にボランティアをしたいと考えたこと、また趣味が工作だったことから、おもちゃ病院の活動に興味が沸いたのがきっかけです。」

A.「趣味工作ということで、お仕事もそういった部類だったんでしょうか?」
Q.「いえ、前職はエンジニアで工作とは関係なかったです。」

A.「え!意外ですね!周りのお医者さん方のご職業も工作と無関係なんですか?」
Q.「そうですね。メンバーは定年退職した人が多いんですが、前職はあまり工作に関係なかったという方は多いです。」

A.「よく治療しにくるおもちゃはどういったものが多いんでしょうか?」
Q.「音が出るもの、電池を使ったおもちゃが多いんですね。電池が液漏れしてダメになるケースが多いです。ですから親御さんには、しばらく使わない場合、おもちゃから電池を引き抜くことをオススメします。」

A.「おもちゃ病院でボランティアをしていて良かったことや、嬉しかったことはなんですか?」
Q.「おもちゃが治った達成感や、先ほどのふじちゃんの女の子のように、子供達が喜んでくれることですね!」

A.「おもちゃ病院の目標や夢はありますか?」
Q.「おもちゃを長く大事に使ってもらう。そのメッセージが伝わってほしいです。すぐ捨てるんじゃなくて、こういったところに治しに来てほしい。子供達にものを大事にする心を持ってほしいですね。」

小林Dr.にインタビュー

もう一人、おもちゃ病院でお医者さんをしている小林さんにもお話を伺いました。

Q.「小林さんがおもちゃ病院でボランティアを始めた理由を教えてください。」
A.「コンピューターのサービスエンジニアとして定年まで働き、その後アマチュアの落語会を結成して活動していました。その関係で、定年退職後のセミナーに講師として呼ばれたんですが、そこに院長の吉田さんも講師としてきていて…。吉田さんの話を聞くうちにおもちゃ病院に興味が湧いて活動を始めました!」

Q.「すごくご縁を感じるお話ですね。先ほどの吉田さんもそうでしたが、小林さんも工作専門のお仕事ではなかったんですね。」
A.「そうですね、お仕事も工作系である必要はないですし、資格もおもちゃ病院には必要ないんです。でも、みんな何かしらの工作技術分野において知識がある人たちです。」

Q.「なるほど、私みたいなド文系には無理そうですね汗」
A.「そんなことないですよ!数日間の研修もあるので、基礎的なことはそこで学べます。お裁縫ができるということでお医者さんになる方もいらっしゃいますよ。」

A.「このボランティアってどんな人に向いてると思いますか?」
Q. 「新しいこと・難しいことが楽しいと思える人に向いてますね。おもちゃは日々進化し、様々な種類がありますから、自分の専門外のおもちゃが治療にくることもあるんです。それを一生懸命考えながら治すことに楽しみを見出せる人なら続けられます!このボランティアは毎日が学びですから。

A.「小林さんがおもちゃ病院でのボランティアを続ける理由ってなんですか?」
Q.「やっぱり子供達がすごく喜んでくれるからですね!自分が頑張ったことに人が喜んでくれたら人間やめられませんよ笑」

そんな話をしていると、後ろから小さなお子さんが…

「治ったーーーーー!!!」

とても元気に小林さんにおもちゃを見せに来ました。どうやらおもちゃが治ったようです。
その様子に小林さんもとっても嬉しそうでした。
またしてもほっこりしちゃいます笑(*・ω・*)

小林さんは「退院祝いしてね♪」と女の子に伝え、女の子はお礼を言って帰って行きました。
治すのに時間がかかるものは来月までに治療を終わらせて渡すため「入院」と呼び、晴れて完治したおもちゃたちは「退院」と言われて子供達の元に帰って行くんだそう。
決して「修理」という単語を使わないところに、おもちゃへの敬意と愛を感じました。

初めておもちゃ病院を訪れて…

おもちゃ病院

今回おもちゃ病院を訪れて私が強く感じたことは、ものを大事にして欲しいという想いの強さです。
最近では修理以前に捨てる選択をされる親御さんが多いんだそうです。
「安かったし、直すのめんどくさい。」
そんな気持ちが親にあっては、ものを大事にする心は子供に教えられませんよね。
お医者さん方はみなさん「どうなってんだぁ〜これ〜。」「ギブアップかも〜。」なんて言いながらも、一生懸命工具を使っておもちゃを治そうとしていました。
このように、壊れたものに再び命を吹き込む姿勢こそが、子供たちにものを大事にする心を根付かせてくれるのだと思います。

おもちゃ病院は全国各地で活動を行っており、基本無料で壊れたおもちゃの治療に当たっています。(※かかる場合もありますが、基本500円以内で収まります。)
まずは自分で治す努力をして、それでも治らない場合は、ぜひおもちゃ病院の診察を受けて欲しいなと思います!

日本おもちゃ病院協会

日本おもちゃ病院教会は、こわれたおもちゃを修理するボランティア団体です。全国各地のおもちゃドクターが、こわれたおもちゃを原則無料で修理します。