意外と多いブラックバイト

夏休みになると、高校生や大学生はアルバイトに力をいれる子が多いかと思います。
しかし、中には残業代を出さないなど違法性のあるブラックバイトがあります。

ブラックバイトの事例を出すときりがないですが、例えば、残業代が出なかったり労働基準法に定められている労働時間を大幅に超える時間、労働を強要されたりすることがあげられます。

普通ならブラックバイトだとすぐに気づくと多くの人は考えかと思いますが、アルバイトを始めたばかりの人や経験の少ない人は意外に気づかないのです。
私も、人生で初めてバイトした先がブラックバイトでした。

そして、このブラックバイトは意外に多く、他人事ではなくなっています。
大学時代の学部ゼミでは、私を含め4人中3人がブラックバイトの経験者でした。
一人は、給料の不払いで雇用主に逃げられ裁判に発展しそうになったり、一人は、長時間労働を強要されたりしていました。

多くの人がアルバイトをするこの時期に、親子でブラックバイトについて考えてみましょう。

ブラックバイトの実態

ブラックバイトの実態に迫るために、私の経験を紹介したいと思います。

大学1年の夏、近くのファミリーレストランでウエイターのアルバイトを始めました。
そこでの応募資格は、週3日以上1日4時間以上働ける人。
土日祝日に入れる人は大歓迎と書いてありました。
最初は、店長も優しく、学生バイトが多い所だったのサークルのような雰囲気で毎度楽しく仕事をしていました。

しかし、数ヶ月も経つとその状況は一変しました。
仕事にもある程度慣れ、後輩も多くできました。
その頃から店長のあたりがきつくなったのです。
「(お前以外の)ウエイターの男子は全員イケメンなのに、お前がなんでウエイターをやっているの?」と言われたり、女子のアルバイトは土日のどちらか一方は休んでいたにもかかわらず、私が休もうとすると「お前は土日に用事をいれるな」と言われたりしました。
他にも、15時から0時までのシフトの予定が、「今日は棚卸しがあるから最後まで残って」と言われ、結局朝の4時まで仕事することになったこともありました。

終いには、正月に実家に帰ろうとすると「お前なんで正月にシフトいれてないんだよ!」と怒鳴られたのです。
必死に謝りましたが、許してもらえず、シフトを書いてもいれてもらえず、事実上クビになりました。

ブラックバイトは飲食業や教育関連に多い

私を含めブラックバイトを経験した学部ゼミの3人は、全員飲食業での経験でした。
ブラックバイトは、テレビや新聞の報道を見ていると飲食業や学習塾などの教育関連に多いと感じます。

最近だと、「しゃぶしゃぶ温野菜」で働いていた学生が4ヶ月間休みなく働かされ、1日平均12時間以上の労働に、20万以上損失分を肩代わりされたり、終いには「殺すぞ!」と脅されたりしていたことが話題になったかと思います。
運営会社側も、マスコミの取材に対し、店長を擁護するような回答をしていました。
企業側が自分自身を守るのは当たり前ですが、印象が悪影響していくだけです。
報道後、「しゃぶしゃぶ温野菜」でアルバイトしている子がいたら「大丈夫か」と声かけたり、数年前に某大手居酒屋チェーンの正社員が過酷な労働環境で働き続け自殺した報道を受け、その企業には「ブラックバイト・企業」だと認知され、そこで働くことを避ける人が多くなったかと思います。

他にも、家庭教師や学習塾などの教育関連もニュースでよく取り上げられますね。
学習塾では、1授業給料が1500円以上の所が多く、アルバイトをする学生が多いかと思います。
しかし実際は、授業以外にもテストの問題作成や進路相談など時間外の労働が多く、給料に見合わない労働を強いられているようです。

辞めたくても辞められない・・・

辞めたくても辞められない。
それもブラックバイトの特徴の一つかと思います。

ある学習塾では、辞めたいと伝えたら「代わりの講師を用意しろ」と言われたり、中には、辞めたら今後の就職活動に影響するなどと脅して辞めないように仕向けた所もあります。
実際、アルバイトを辞めても就職活動に影響することはほとんどありません。
しかし、社会に対しあまり知識がない高校生や大学生は正常な判断ができず、その言葉を真に受けてしまうのだと思います。

また、アルバイトをしている子の中には、生活費や学費を稼ぐために働いている子が少なくありません。
辞めたら次の職場を見つけ、働き、給料がもらえるまで1ヶ月以上かかることがあります。
お金が入らないなら、我慢して今の職場に居続けた方がマシだと考える子も多いと思います。

アルバイトする前にここがちゃんとした環境で働ける場所か判断するのは難しいです。
ただ、ある程度、労働の知識を身につけておくことが自分の身を守ることに繋がるのではないでしょうか。

過酷な労働環境で苦しむ人をなくしていくには

過酷な労働環境は、時に人を心身ともに追い込み、最悪、自ら命を絶ってしまうことがあります。
昨年、電通の新入社員だった女性社員が過酷な労働環境に耐えらず、自ら命を絶ち、裁判になり、社会問題までに発展したことは記憶に新しいかと思います。

社会人だけではなく、今や高校生や大学生にもそのような危機が及ぶ可能性があります。

会社がアルバイトは適正な労働環境で働いているかしっかりと調査することも大事です。
しかし、それで苦しむ人を減らすことは難しいかと思います。
それができていたら、ここまで大きな問題になっていないし、命を落とす人も出てこなかったはずです。

自分の身を守るために何をすればいいのか。
それを知ることが大切だと思います。

例えば、自分の労働環境がおかしかったら、友人や家族に話してみてはいかがでしょうか。
私も自分の労働環境を話したら友人から「それブラックじゃない?」と言われ気づいた経緯があります。
親は、しっかりと子供の話を聞き、助言することが大切だと思います。

時々、辞めることは「逃げること」と思う人がいます。
辞めることは「逃げること」ではなく、自分の身を守ることだと思います。

我々大人は、社会の先輩として子供の労働環境を把握しておくことが重要です。