新聞カメラマンが体験した南極生活のドキュメント

『ぼくの南極生活500日 ―ある新聞カメラマンの南極探検記』は、朝日新聞のカメラマンが自身の体験を書き綴ったドキュメントです。

「武田くん、次は南極に行ってくれ」
ぼくがカメラマンとして働く新聞社の部長からだ。毎年、日本が送っている南極観測隊に同行する取材で、ペンギンや氷山など、大自然の写真がたくさんとれるという。
南極は氷におおわれた大陸で、とても寒い。学生のとき、山岳部で重いリュックサックをせおって、雪山に登っていたから、ぼくがえらばれたのだろうか。
「喜んで行きます」
とまよわずに答えると、びっくりする言葉がかえってきた。
「一年四か月、日本に帰れないんだけど」
―本文引用

宇宙ほどにはないにしろ、南極へ行くというのも限られた一部の人間にしかできないことのように思えます。
著者の武田剛が参加することになった第45次隊には、科学調査をする専門家のほか、医師、調理師、とび職、車両整備士などさまざまなプロが集められたようです。
それぞれの役割とは別に、隊員としての任務を遂行するために奮闘したことが綴られています。

カメラマンとして参加したけれど、シャッターを押さない日々が続いたこともありました。
「極夜」という太陽が顔をださない時季には外出ができず、部屋で過ごすことが多かったという記述もあります。

見開きごとに現地の写真が掲載されています。
南極の凛とした美しさ、ペンギンやアザラシの愛らしい笑顔、隊員たちの作業風景などを見ていると、極寒のなかでの仕事だけど希少な体験をしたんだとうらやましくなります。

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ニュースがあれば、どこへでもかけつける新聞カメラマンのつぎなる取材地は、南のはての大陸―「南極」でした。この本は、45次南極観測隊に同行し、500日という長い時間を南極ですごすことになった新聞カメラマン、武田剛さんの記録です。