時間の大切さを考えさせられる『モモ』

人間から時間を奪っていく「時間どろぼう」から、大切な時間を取り戻そうと奮闘する、不思議な少女モモの冒険ファンタジー。
文章だけでなく、想像がふくらむモノクロの挿絵もエンデが手がけています。
1974年にドイツ児童文学賞を受賞。小学校高学年以上から、大人まで楽しめる物語です。
毎日時間に追われる現代人の生活をそのまま描いているような描写にあふれ、自分の生活を見直さずにはいられません。

本当の意味で時間を大切にするというのはどういうことでしょうか?
常に先のことを考えて時間を節約し、その節約した時間を、よりたくさんのお金に換えることなのでしょうか。
もちろん、それも時間を大切にすることとです。
でも、それだけではないですよね。

http://www.mafab.hu/movies/momo-10979.html

本当の意味で時間を大切にする、とは、
いま目の前にあること、いま目の前にいる人に心を尽くし、一瞬一瞬を味わい尽くすこと、生きることを味わい尽くすこと、なのかもしれません。
モモが取り戻したかったのは、そういう「時間」なのです。
時間とは人の命そのもの、生活そのものである、とエンデは大切なメッセージを私たちに投げかけてくれています。

『モモ』ミヒャエル・エンデ