ケンカしたって大丈夫!すぐに仲直りする兄と妹

『ぼくたち また なかよしさ!』は、兄が飼っているペットのカメを妹が勝手に池に放したことから話が始まります。
理由があってのことですが、お兄ちゃんは妹を許せなくて両親に訴えるのです。

けれど、パパとママはふたりを引き離すし、妹に謝られただけでは納得できません。

ぼくは、いもうとをこらしめる、いろんなほうほうを、かんがえた。
―本文引用

文章だけ読むと、怒り狂った男が言いそうなセリフですが、挿絵を見た大人は吹きださずにはいられません。
幼い妹が牢屋に閉じこめられていたり、大蛇にぐるぐる巻きにされていたりする場面なのです。

読み聞かせをしてあげている子どもたちはドキリとするらしく、

「ヘビにぐるぐるされたら死ぬよね」
「そうだよな、あぶないよな」

とか言い合います。
もちろんハッピーエンドをむかえる絵本で、読み終わったあとは「ケンカしても、兄妹っていいもの」という温かい雰囲気に包まれます。

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いもうととぼくは、だいたい、なかのいいほうだと思う。ところが、いもうとのやつとんでもないことを、やらかした。

からかう兄にやられっぱなし妹、ふたりの共同作業とは?

『おにいちゃんといもうと』はアメリカの児童文学作家シャーロット・ゾロトウの作品で、おーなり由子が翻訳、はたこうしろうが挿絵を担当しています。
簡潔な文章と優しいタッチの絵が気にいっていて、私自身が大切にしている本です。
子どもたちの雰囲気が悪いときは、就寝前の読み聞かせの本として選びます。
幾度も出番があるため、ママがこの本を持ち出したときは…とふたりは思っているかもしれません。

あるところに
いもうとをからかうのが だーいすきな
おにいちゃんが いました。

「おまえのベッドに
がびょう いれちゃおうっと!」
「がびょう?」
「いたーい とんがった はりさ」
うわーん!
もちろん うそ。
―本文引用

「もちろん うそ」のフレーズが子どもにはおもしろいらしく、読み聞かせする私、息子、娘で節を付けた三重奏が部屋に響きます。この時点でおそらく、兄妹ゲンカでモヤモヤしていたふたりは爽やかな気分へと変わっているはずです。

3度の「うわーん!」のあとに、お話は別の方向に展開します。
お絵かきを楽しんでいる妹のところにお兄ちゃんがやってきて、いつものようにからかうのですが…。とても素敵な文章と絵で構成された結末は、実際に手にとって読むことをおすすめします。

おにいちゃんといもうと | シャーロット ゾロトウ, はた こうしろう, おーなり 由子 |本 | 通販 | Amazon

センダックや、アーノルド・ローベルとのコンビで知られる
シャーロット・ゾロトウの傑作が、おーなり由子の翻訳と、
はたこうしろうの絵で生まれ変わった、日本オリジナル版です。