「こわいから、ししゃもを置いていくんだ。」

ルドルフがイッパイアッテナと初対面するシーンで、ルドルフが言うセリフです。
誤って東京行きのトラックに乗り込んでしまい、大都会で途方にくれていたルドルフの前に、イッパイアッテナが現れ、ルドルフが持っているシシャモを寄こせと凄む場面です。

「おい、これからどこへいくんだ。」

「どこだって、あんたの知ったことじゃない。ししゃもはやったんだ。さあ、もういいだろ。

「そんなでけえ口たていて、おめえ、おれがこわくないのか。」

「こわいから、ししゃもを置いていくんだ。それでもんくはないだろ」

ただのカツアゲの場面のやりとりに見えますが、僕はこのルドルフの返答が、この作品における「ルドルフ」という主人公の性格を表すのに十分な言葉だと感じました。

怖いからししゃもを置いた。
この場面で、これほど正直な返答はないわけで、こう言われると、それ以上の追い討ちをかけるのは野暮ってもんです。
人が生きていく上で、自分より力があるものに虐げられることもあるでしょう。
そんなとき、怖がるのは恥ずかしいことでない、というのを、いきなりルドルフに教えられます。

ちなみにいまさらですが、
イッパイアッテナという名前の由来は、下記のやりとりの通りです。

「ハハハ、ほんとうにへんなやつだ。おまえ、名まえはなんていうんだ。」

「ぼくはルドルフだ。あんたは?」

「おれか。おれの名まえは、いっぱいあってな。」

「えっ、イッパイアッテナっていう名まえなのかい。」

「そうじゃない。」

ルドルフ、愛くるしすぎるよ!

映画『ルドルフとイッパイアッテナ』公式サイト

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