子供のいじめ自殺問題

未だにいじめによる自殺問題はなくなりません。
2016年度、いじめの疑いで自ら命を絶った子どもたちの数は、確認されているだけでも14人に登ります。

いじめ問題が大々的に注目されるようになったのは、2012年、大津市の中学校に通う男子生徒がいじめにより飛び降り自殺した事件です。
男子生徒に対する暴行や窃盗、終いには自殺の練習をさせるなどのいじめにより、最悪の結果を招きました。

その後、全国でいじめを巡る問題が相次いだことをきっかけに、教育現場の対応が問題となり「いじめ防止対策推進法」という法律が作られました。
この法律では、いじめの定義を明確にしました。

・いじめられたと感じたらいじめ
・重大な被害(自殺など)が出たら徹底的に調査

 
しかし、その後も岩手県や青森県でいじめにより、学生の自殺が相次ぎます。
今回は、大津市中2自殺事件を例に、この問題について考えていきたいと思います。

なぜ続く“いじめ自殺” ~子どもの命を救うために~ - NHK クローズアップ現代+

なぜ続く“いじめ自殺” ~子どもの命を救うために~ - NHK クローズアップ現代+

なぜいじめはなくならないのか

自分の小、中、高校時代を振り返ってみると、いじめはなかったと思っています。
周囲には、ある生徒の身体や身だしなみの特徴を、流行曲になぞらえて、からかっていた生徒もいました。
やっている本人は、それがいじめだとは思っていないでしょう。
しかし、それは自分の主観的な考えであって、からかわれている方は違う認識をしているかもしれません。

冗談で

「無視しようぜ」
「ちょっといじってみようぜ」

その軽はずみな行動が、受ける側に精神的なダメージを与えているのかもしれません。
善悪の分別がはっきりしない子供にとっては、自分の行動がいじめに繋がっているという判断が難しく、そのことが、いじめがなくならない一つの原因だと思います。
小さい頃から、子どもに善悪の分別を教えることは、親の大切な義務といえるでしょう。

ただ、テレビや新聞で報道されたいじめは、善悪の分別がわからないで済まされるような規模ではありません。
余程の原因がない限り、子供が自分の命を捨てるようなことはしないはずです。

大津市事件では、殴る、蹴るはもちろん、ハチの死骸を食べさせるなど、到底理解できないことをしていました。
昔は、「不潔」「家が貧乏」「背が低い」など、いじめの原因が明確に述べられるケースがほとんどでしたが、最近では、表立った原因もなくいじめが始まると言います。
先述した大津市事件も、2学期になると自然発生的にいじめが始まっていたという証言がありました。

いじめをなくすのは、夢のまた夢なのでしょうか。

なぜ学校側はいじめを認めないのか

私は、いじめ自殺の報道を見たときに憤りを感じます。
それは、もちろんいじめの加害者に対してもそうですが、何よりもいじめの事実はなかったという、学校側の見解に対してです。

生徒たちのアンケート調査で、

「担任の先生にいじめられていることを報告した」
「毎日のようにズボンを下ろされていた」

などの回答があるにもかかわらず、学校や教育委員会側は、

「いじめと自殺の因果関係が判断できない」
「あくまでも伝聞によるものでいじめがあったかどうか判断できない」

終いには、被害者を助けないといけない担任の先生も「一緒に笑っていた」そうです。
このように、いじめと向き合わない、むしろ加害者側に加担する教育者の姿に私は、怒りを通り越し失望しました。

なぜ学校や教育委員会はいじめを認めないのか。
それは言わずもがな、いじめだと認められた場合、多額の損害賠償や責任問題で職を辞さないといけなくなるからです。
つまり、自己保身のために認めないのです。

現に、大津市中2いじめ自殺事件では、保護者説明会の校長による冒頭の挨拶はそのことを表していました。

「信頼を損なったことを深くお詫び申し上げます」

一人の尊い命が失われたにもかかわらず、学校のことしか考えていない発言。
被害者遺族のことを思うと、やりきれない気持ちになります。

いじめに対し我々ができること、するべきことは何か

自治体によっては、いじめの早期発見のためにいじめ対策専門の教師を設置しています。
ただ、それだけでいじめをなくすのは難しいと思います。

たしかに、いじめ対策専門の教師を設置することも大切だと思いますが、その前に学校の教師や校長、教育委員会は教育者として適正かどうか診断する必要があるのではないでしょうか。
先ほどの大津市自殺事件もそうですが、同様に茨城県取手市で起こった中学3年生の女子生徒の自殺事件で当初、教育委員会側はいじめを認めていませんでした。
しかし、1年半後いじめを認めたという事例もあります。
同じことを繰り返さないためにも教育委員会のあるべき姿や教育者としてどうあるべきか明確にする必要があるかと思います。

子供を持つ親も、自分の子供がいじめをしていないのか、いじめられていないかしっかり見守る必要があります。
いじめをしていたら、庇わず、しっかりと怒り、二度とやってはいけないとはっきり伝えることが大切です。
いじめられていたら、何かしらの信号を子供たちは送っているはずです。
そのサインを見逃さず、子供の話をしっかりと耳を傾けることこそが、子供たちを救うことなのかもしれません。

最後に・・・・
いじめにより自殺したらそれはいじめではなく「犯罪」です!
人の命に重いも軽いもありません。
親は、自分が嫌がることを他人にやってはいけないとしっかりと子供に教育することが大切だと思います!

大津中2いじめ自殺 学校はなぜ目を背けたのか

「自殺の練習をさせられていた」――生徒たちの埋もれかけていた証言から事件は発覚した。
いじめと自殺の因果関係を認めず、調査を打ち切った市教委の対応は、社会問題となった。
事務作業や保護者対応に忙殺される教師たち。連携さえとれない現状で、はたして子どもの異変を察知することはできるのか。子ども1人に孤独を背負わせる世の中であっていいのか。私たちはいま、彼らのために何ができるのか――。

教室のいじめとたたかう -大津いじめ事件・女性市長の改革

市長就任前に起きたいじめ事件、
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そして全国に大津モデルを!