ネパールの教育方針について

ネパールに来て一年が経ちました。
つい先日、子供たちを通わせている学校の「年長さん」たちの卒業式も兼ねた”ペアレンツデー”があり、初めて歌や踊りのステージがある行事に参加しました。夫は仕事で日本にいたので、私ひとりで。

一年足らずですが、ネパールに来て慣れない学校で頑張ってきた子供たちの成長を見ようと、カメラも持って楽しみにして行ったのですが、うちの子は練習にちゃんと参加していなかったようで、長男はステージにも上がりませんでした…

「上手にできなくてもいいんだよ。一生懸命やるところ見たいなぁー」

と言って説得しようとしましたが、ずっと奥の部屋のドアを閉めて一人で籠り、意地でも出てきませんでした。
ネパールに来て、生活に慣れるに充分な月日は経ったはずなのに、学校でもうちの子たちだけ勉強に参加していないようで、なかなか馴染めていない様子…

ナーサリー(年少)クラスの歌。
次男はお気に入りのドレスを着て、女の子チームに入れてもらってました。自由(笑)

かろうじて舞台袖に顔を出した長男。
彼なりに、複雑な心境だったんだろうな。

卒園児たち。外国の真似をしてアカデミックドレスを着用。

ネパールに来て一年ですが、子供の教育に関して感じていることがあります。
それは教育方針の違いです。
ネパールでは2~3歳から日本で言う「幼稚園」に入り、その幼稚園でもなるべく早い段階でABCの読み書きから教え始めます。まだクレヨンの殴り書きも覚えない時期から文字を教えます。
日本で育った私にとっては、就学前の年齢では「勉強」というよりもお絵かきや粘土遊び、外で駆け回って遊んだり、リトミックなど身体を使ったリズム遊びなどを多くするのが「当たり前」でした。
でもネパールでは、そういった「遊びを通したアクティビティ」よりも、小さい時から「知識型の勉強」が重要視され実施されています。

葉っぱや樹木、りんごの絵に色塗りする宿題が出されたとき、子供たちは黄色いりんごや枯れた茶色い葉っぱ、レインボーの樹などを描きました。
私も「好きな色で好きに塗ればいいよ」と言って。

ここからがポイント。
学校でもたまに塗り絵をするようなのですが、樹の絵があったら先生が

「この緑のクレヨンを持ってください」

と言って、その指定された色で葉のところを、「幹はこの茶色ですよ」とまたみんな同じ色のクレヨンを持たされ、樹に生ったりんごを赤で塗り「完成」させてしまいます。
先生があらかじめ作った「正解の絵」があって、それと同じく完成させないといけない。レインボーの樹や枯れた葉っぱ、腐ったりんごなんかを描けば「不正解」になっちゃいます。
なので、長女も長男もいつもまったく同じ絵を持って帰ってきてました。
なんだか違うなーと。

勉強科目も一部の学校を除いては、美術・音楽・体育などのアクティビティの科目が少なく、試験合格に照準を当てた、いわゆる「お勉強科目」が中心なようです。
週に1回ぐらいダンスやスポーツを取り入れている学校もあるそうですが…

「AはAだからA」

と、ただ暗記するよりも、

「AはもしかしたらBかもしれない」

と自分の頭で考えられる力の基礎の部分は、幼児期にできると思います。
想像力と創造力。
我が家の3歳と5歳の子供たち(二年生になった娘は現在日本在住)の大事な時期をネパールで過ごしているので、こっちの教育のそんなところが気になる今日この頃です。